POP before SMTP について


POP before SMTP とは、メイルリレーを制限するための一つの方法です。 具体的には POP でユーザ名とパスワードを入力してメイルを取得した後、 一定時間だけそのIPアドレスに対して SMTP によるメイル送信を受け付ける というものです。
このためのパッケージを Will DeHaan 氏が作って、ftp.cobaltnet.com に 置いてくれました。 但し Qube2700, RaQ は対応していません。Qube2, RaQ2 以降の製品にのみ 対応しています。

彼によるインストールマニュアルが下記にあります。
ftp://ftp.cobaltnet.com/pub/contrib/binaries/POP-before-relay.txt
Will氏の許可を得て作成した日本語訳が POP-before-relay-J.txt としてこのサイトにも置いてあります。

追記 (June 2001)

Qube3 には POP before SMTP が標準的に採用されました。
また、RaQ3 には Cobalt から正式にパッチの形式で POP before SMTP が 機能追加されました。

追記 2 (March 2004)

Cobalt の FTP サイトが ftp-eng.cobalt.com になりました。
ftp://ftp-eng.cobalt.com/pub/contrib/binaries/ にアクセスしてください。

サポートについて

以下に示すパッケージや方法はすべて Cobalt のサポートのないものです。 すべて自己責任での作業を願います。
インストール作業は簡単ですが、トラブルやアンインストールの際は root ユーザで telnet login して、 しかも vi エディタなどで作業する必要があります。ご注意下さい。
(それらの具体的な方法が判らない人はこの作業はしないほうが無難です。)

使い方

POP before SMTP を導入した後、PC のメイルユーティリティを利用して メイルを送信するためには、必ず一度 POP による受信動作を行なう 必要があります。
逆に言うと、POP による受信のために、ユーザ名とパスワードによる認証を 経たクライアント(多分あなたのPC)にだけ、送信許可を与える、という振舞いを します。
これによって SPAM メイルの踏み台にされることを防止しようというわけです。 SPAM メイル送信者はあなたのユーザ名とパスワードを知りませんからね。

但しこの送信許可は POP 認証した時のクライアント IP アドレスに対して、 一定時間(初期設定では 15 分)だけ与えられます。 そのためどこかのプロバイダにダイアルアップ接続している場合は、 一度のダイアルアップ接続で受信、送信の手続きをしないといけませんし、 またそれは 15 分以内に終了しないといけません。

多くのメイルユーティリティでは、POPによる受信とSMTP による送信の 動作を別々に行なわせることが出来ると思います。 そうした場合は受信してから送信するように操作、もしくは設定します。

例えば Becky! だと以下のように設定するとよいでしょう。

  1. 設定の受信メニューで「受信時に送信も行う」をチェックし送信は受信 の「後」にします。
  2. 設定の送信メニューで「直ちに送信の時新着メールもチェックする」を チェックします。
(なお、POP認証後 5 秒経たないと SMTP 送信可にならない点にもご注意。 インストールがうまく済み、POP認証された筈なのに送信拒否される場合は 数秒後にもう一度送信のみ試してみるといいでしょう。)

インストール

ここでは Will DeHaan 氏が作ってくれたパッケージを使ったインストール 方法を示します。RaQ2 の場合を例にしていますが、他の機種でも同様に なると思います。
1.ftp://ftp-eng.cobalt.com/pub/contrib/binaries/ から、自分の機種に合う
  パッケージファイル(RaQ2 なら RaQ2-POP-before-SMTP-......pkg )を
  パソコンのWWWブラウザなり、ftp ソフトを利用して取得して保存する。
    (2001年6月現在、以下の URL から見つけることができます。)
    ftp://ftp-eng.cobalt.com/pub/contrib/binaries/

2.Cobalt の管理画面の「保守」(英語版では「Maintenance」)から、
  上段の「ソフトウェアをインストール」(同「Install Software」)を
  選び、「参照」(同Browse)ボタンをクリックし、パッケージファイル
  (RaQ2-POP-before-SMTP-....pkg)を保存したフォルダを選びます。

  なおパス名に日本語を含む場合は失敗する可能性があり、出来るだけ
  「デスクトップ」などというパス名が入らないようにする必要があります。
  c:¥cobalt のようなフォルダを作るのがいいでしょう。日本語パス名は
  IEでは大丈夫みたいですが、IEではコントロールパネルの操作中に画面の
  表示がぐちゃぐちゃになることがあり、おまけに強制終了で落ちることが
  度々あるようです。

3.「'.pkg' パッケージをインストール」(同「Install a '.pkg' Package」)を
  クリックします。これでインストールは完了。

注意点など

利用者の声 (メイリングリストから)

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私のマシンは32Mで動いていますが、特にもたついた感じもなく、結構好調に
動いています。これまで、どのホストからはrelayするという欄にとてつもなく
多くのIPなどを書かなくてはいけなかった事を考えると非常に快適です。

なお、従来のメール設定の項目は一切空白にしてあります。
書かれていても問題無いようですが、一応ここは空白にしてみました。

もう少しテストしてみて、再度リポートを書いてみます。

ちなみに私のRaQ2は英語版ですが、日本語版RaQ2Jでも動くでしょう。

最後に、情報を提供してくださった渋谷さん、どうもありがとうございました。
ftp.cobaltnet.comをチェックしていなかったので、pkgが出ているということに
気が付きませんでした。心より感謝いたします。

吉野@湘南134でした。
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Dec. 1999.
Thanks for Yoshino, Shibuya and Kondo.

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