はじめに
アンチウィルス・ゲートウェイをお使いいただきありがとうございます。この章では本製品の概要や設定方法について説明します。

本製品について
本製品は、企業、ISP、教育機関等、様々なネットワークを、外部から侵入するウィルスから守るようにデザインされたアンチウィルス・ゲートウェイ・ソリューションです。
コンピューターウィルスはコンピューターに保管されたデータを脅かす重大な脅威の一つです。特にプラットフォームの共通化やインターネットの普及により、ネットワークを通じたウイルスが広がっています。ウイルスはデータの破壊・改ざんの他、ネットワークを通じてデータを他者に送信することで企業秘密や個人情報が漏れる等の被害を及ぼします。 また重要なデータがない場合でも、そのコンピュータを通じウイルスの感染を広げることで他者に被害を与えることもあります。
システム管理者は、本製品を使用することで、LAN内のすべてのマシンのWEBサイトへの接続、メールの送受信について、ウィルス検査を一箇所で集中的に行うことができます。
本製品は、HTTP、SMTP、POPによる通信のウィルス検査を行うことができます。また、サーバーのローカルディスク上のファイルのウィルス検査も可能です。
本製品はプロキシサーバーとして動作します。本製品をインストールしたサーバをメールサーバとして利用することも可能です(メールサーバ共有プロキシモード)。また、透過的なゲートウェイとしても構成できます(透過プロキシモード)。

特徴
GUIによる容易な維持・管理
---- インストールや設定・管理が、WEBブラウザから、容易に行えます。
(Sun Cobalt BlueLinQ対応)
柔軟な構成
プロキシサーバとして構成する「プロキシモード」、メールサーバとして構成する「メールサーバ共有プロキシモード」、透過的なゲートウェイとして構成する「透過プロキシモード」の3つの構成をサポートします。
実績のあるエンジンを採用
豊富な実績のあるF-Secure社のエンジンを採用。
事実上全ての既存ウィルスに対応 (Windows, DOS, Microsoft Office, VBS, Linux)
新種ウィルスへの迅速な対応
少ない誤検出
各種圧縮ファイルに対応
(ZIP,ARJ,LZH,CAB,RAR,TAR,GZIP,BZIP2/7階層まで)
ウィルス定義ファイルの自動アップデートが可能
新高速エンジンを採用
HTTP:120Mbps,640session/sec(平均23KB/session)
SMTP:110Mbps,130session/sec(平均80KB/session)
環境: PentiumIII 1GHz Dual, MEM: 1GB, NETWORK: 1000BaseTX
(日本エフ・セキュア社調べ)
HTTPにも対応
SMTP、POPの他に、HTTPのウィルス検査をサポートします。(FTPについても、今後バージョンアップで対応予定)

動作モードについて
アンチウィルス・ゲートウェイは、次の3つの構成をサポートします。導入環境に応じて、モードを選択してください。

(1) プロキシモード − 代理サーバとしてウィルス検出を行います。
アンチウィルス・ゲートウェイは、プロキシサーバとしてウィルス検出を行います。アンチウィルス・ゲートウェイは、PCからメールの送受信の要求を受け取ると、あらかじめ登録されたメールサーバに対し、ウィルス検査を行いながらメールの送受信を行います。HTTPのウィルス検出の場合、HTTPプロキシサーバとして、WEBデータのウィルス検査を行います。

(2) メールサーバ共用プロキシモード − メールサーバ上でウィルス検出を行います。
アンチウィルス・ゲートウェイは、メールサーバ上で、メールのウィルス検出を行います。HTTPのウィルス検出については、プロキシサーバとして動作します。

(3) 透過プロキシモード − 経路上でウィルス検出を行います。
アンチウィルス・ゲートウェイは、経路上で各サービスのウィルス検出を行います。この場合、クライアントはゲートウェイとして、アンチウィルス・ゲートウェイを指定します。このモードのメリットは、各クライアントの設定を変更しなくてもアンチウィルス・ゲートウェイの導入が可能なことです。

設定手順について
アンチウィルス・ゲートウェイは、サーバ管理画面のメニューから、簡単に設定できます。
1. 動作モードの選択
まずは、動作モードを選択します。下図のフローをご参照ください。
2. 設定
設定は、サーバ管理画面のネットワークサービス下のメニュー「アンチウィルスGW」で設定します。
メニューの表示は、インストール後、「簡易表示」が設定されています。「簡易表示」が設定されていると、通常使用しない機能はメニュー上から隠されています。設定にあたっては、簡単設定ガイドをご参照ください。
4. 定義ファイルの更新
アンチウィルス・ゲートウェイの設定の終了後、ウィルス定義ファイルを最新のものに更新してください。
5. 動作確認
動作を確認するために、無害なテスト用のウィルスを入手し、動作を検証することができます。テスト用のウィルス(eicar.com)は下記のサイトから入手できます。
http://www.eicar.org/anti_virus_test_file.htm

メニューについて
アンチウィルス・ゲートウェイの設定画面は、サーバ管理画面に組み込まれています。
ページ中央のメニューは、アンチウィルス・ゲートウェイの基本的な設定を行います。上部のボタンは、定義ファイル更新等の補助機能を提供します。ページ下部のフレームは、各メニュー(青字)の説明を表示します。

メニュー操作のTIPS
設定の保存方法 設定メニューで設定した項目を保存するには、メニュー下の保存ボタンを押してください。アンチウィルス・ゲートウェイの設定保存に要する時間は数秒から十数秒かかります。
タブメニュー アンチウィルス・ゲートウェイの基本設定メニューは、「動作モード」の設定ページをトップとする複数のタブページで構成されます。各タブページの設定毎に保存ボタンを押す必要はありません。時間を節約するために、各タブページの設定が終ってから、保存ボタンを押すと良いでしょう。
ヘルプの利用 各メニューの項目やボタンには、簡単なヘルプが組み込まれています。マウスを項目やボタンの上に動かすと、最下部のフレームにその項目のヘルプが表示されます。ぜひ、ご利用ください。